ビーコミュニケーションズが美人時計を傘下にFCで全国展開

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ビーコミュニケーションズが美人時計を傘下にFCで全国展開

 

広告代理店のビーコミュニケーションズ(札幌市、田中慎也社長)は

時刻表示サイトを運営する美人時計(東京・渋谷)をグループ会社化した。

北海道版の「美人時計」を立ち上げたノウハウを生かし、全国で地方版サイトを展開するなど事業拡大を加速する。

 

田中社長が個人出資で設立した美人プレミアム(東京・港)が3月末に美人時計の株式を創業者らから取得した。

取得額は1億8000万円。

4月30日付で美人プレミアムが美人時計に社名変更し、事業を引き継いだ。

同日付で田中氏が新会社の社長に、旧美人時計社長の早剛史氏が取締役にそれぞれ就任した。

 

美人時計は時刻を書いたボードを持った女性の画像が次々に表示されるインターネットサイト。

月間のページビューは2億5000万を超え、広告媒体として注目を集めている。

パソコンや携帯電話の画面上に常時表示するソフトもある。

男性版の「美男時計」や、仏パリ、台湾といった海外版のほか、

衣料品専門店のビームス(BEAMS、東京・新宿)など企業と提携したサイトも運営している。

 

ビーコミュニケーションズは、初めての地方版である「美人時計in北海道」を今年1月に始めた。

4月にオープンした三井不動産の商業施設「三井アウトレットパーク札幌北広島」(北広島市)とタイアップしたサイトも開設するなど、

事業立ち上げが順調に進んだため、新たな体制で全国展開に乗り出す。

地方展開にはフランチャイズ方式を採用する。

サイトに登場してもらう代わりに映画の試写会や店舗のイベントに招待するといった、北海道版で確立したノウハウを各地方のフランチャイズ先に提供する。

4月30日には東日本放送(仙台市)と出版社のユーメディア(同)が仙台版を立ち上げた。

5月には神戸版が始まる予定。現在、10以上の地域で地元企業などと交渉中だという。2年以内に47都道府県での展開を目指す。

 

さらに、各地の天気を知らせる「美人天気」や子どもの写真を載せた「キッズ時計」など新たなサイトも開設する計画。

登場した女性の会員組織を作ってマーケティングに生かすといった事業も始める考えだ。

 

地方の広告代理店や放送局は景気低迷による広告費の削減で売り上げが落ち込んでいる。

唯一成長しているインターネット広告分野を強化するため、特徴あるサイトに興味を持つ企業は多いという。

 

「2010/5/6付日本経済新聞 電子版より」